たまプラーザがん哲学外来カフェ、10周年特別講演会のテーマは「生きながらにして、生まれ変わる」でした。
宮城県栗原市、曹洞宗普門寺の高橋悦堂副住職のご講演は、いまを生きる私に、生まれ変わる貴重な機会をもたらして下さいました。
高橋悦堂さんは、東日本大震災後、震災犠牲者読経供養や被災地の仮設住宅や集会所での傾聴活動に参加されました。その折に、在宅緩和ケア医の岡部健先生と出会い、看取りの現場で医療従事者とともに活動し、臨床宗教師となられました。
現在では臨床宗教師養成や医療・介護、被災地、地域福祉等の現場にて、様々な立場の方と連携しながら活動されています。高橋悦堂さんの生き方、その時感じたこと、心に残った言葉や場面など、心に響き、また親しみを感じました。
質疑応答では看護師として、また家族として、看取りを経験してきたことから、ずっと抱いてきた、看取り現場での対応や社会の死生観について質問させていただきました。臨床宗教師として、また一人のひととして、真摯にお考えを伝えて下さり、私も看護師として、一人のひととして、一歩前進できる気持ちになりました。
誰もが「生きながらにして、生まれ変わる」機会があります。人との出会い、本との出会い、自身の経験、様々な機会を捉えて、少しずつ「生まれ変わって」、いのちを全うしたいと思います。

